(021)ブラック企業VSモンスター消費者 (ポプラ新書)

(021)ブラック企業VSモンスター消費者 (ポプラ新書)の詳細

2014年、今野晴貴氏（POSSE代表）、坂倉昇平氏（POSSE理事）の共著書です。内容紹介かねて「目次」を書くと、第1章極悪クレーマーが会社を「ブラック化」する（坂倉氏）第2章ブラック企業は消費者を食い殺す（今野氏）第3章消費者はいつから神様だったのか（坂倉氏）第4章「24時間年中無休」の特殊性を考える（坂倉氏）第5章POSSE座談会消費者はブラック企業を変えられるか？（今野氏、坂倉氏、五十嵐泰正・筑波大学大学院准教授）私の評価は、1章・2章「☆4」、3章・4章「☆3」、5章「☆2」という感じで、総合「☆3」とさせていただきました。以下、ブラック企業に限らず、日本社会全般について、いくつか書いておきます。・「理」より「利」を優先させる体質・「みんなの責任 = 誰の責任でもない」という体質・「違法か否か」「道徳的に正しいか間違っているか」ではなく、「周囲に後ろ指を指されるか否か」で判断する体質・Workaholic（仕事中毒）という名の「脳内モルヒネ中毒」に陥りやすい体質、及び、「脳内モルヒネの具合」で判断する体質→Economic Animalという言葉がありますけど、生産者も消費者も、せめて「Economic 【People】」になれませんか？なお、ブラック企業が繁栄するのは、現在の日本が「衆愚経済」に陥っていることを示していると思います。・「弱い犬ほどよく吠える」「盗人、猛々しい」→「雇えない、教えられない、まともな指示すら出せない」企業ほど勇ましいです。・「見たくないものは見ない」→「お客様は神様です」と言いますが、神様にも、死神、貧乏神、疫病神など色々あります。上記の「利を優先させる」体質ともリンクします。・「頑張っていれば報われる」と天気のように言い、報いる主体である人間の責任を問わない無責任体質。・「社会人」という言葉は、日本人の社会性の乏しさの裏返し。。。などなどまた、現在について考えるべきことは、「結果平等世代からの評価は高いほうがいいのか？低いほうがいいのか？」→「現在の主流を占めるのはどちらか？」貧乏神とそのフォロワーが、「お互い様」と言って引き下げ圧力をかけ続け、結果平等を謳い、機会平等・法の下の平等・基本的人権 etcを蝕んでいませんか？