同一労働同一賃金の衝撃 「働き方改革」のカギを握る新ルール

同一労働同一賃金の衝撃 「働き方改革」のカギを握る新ルールの詳細

筆者の主張・提言は、日本型同同を目指すには、まず働き方改革が必要だ。現在、多様な正社員と呼ばれる限定的な働き方には不利な現状なので、そこでハイブリッド人事制度。即ち、若年期ではメンバーシップ型で働く機会を与えて、40歳以降では様々な働き方の選択肢から選んで働く仕組み。それを可能にするには異なる働き方でも共通の評価・処遇が前提にあり、この共通の評価・処遇こそが同同である。･･･でしょうか？基本的に全社員(非正規含む)同じ給与体系のもと、りそな銀行の例から賃金そのものでは差別せず、責任や負担に応じて福利厚生・賞与でバランスを取る形が良いのかな？が本書の感想でした。ーーーーーーダイバーシティの観点から正規・非正規、職能型・職務型での働き方でもキャリア形成可能な正社員の多様な働き方にも公平に考慮する。しかし、同同原則を考慮すると賃金カーブのフラット化は避けられないし、しかも人口減少局面だ。女性(妻)の就労が不可欠になるが、そのためには政府による社会政策・社会保障政策の整備も不可欠。(私的負担の軽減)そもそも非正規急増の背景は規制緩和ではなく就社型正社員という硬直性によるもの。一時は、就社型(3点のデメリット)から成果主義が広がるも、成果主義がかつての日本企業の良さを消してしまったことで失敗。これからは、職能(資格制度)給・職務(等級)給・役割(等級)給が共存する形が予想される。職務給を巡る過去の経緯を見ても欧米型をそのまま適用するには無理があるので、日本型を作ってみよう。欧州での同同は格差是正目的ではなく、均等待遇原則のためである。実際欧州では格差拡大傾向にある。個別企業が検討すること「正規・非正規を同じ給与体系に乗せる」「均衡待遇」「必要があれば経過措置・補償措置を講じる」