会社法の計算詳解―株式会社の計算書類から組織再編行為まで

会社法の計算詳解―株式会社の計算書類から組織再編行為までの詳細

●法律家や計算書類について法的な理解を得たい人に向けたような趣旨に見えますがおまけで付いてる会計の解説が非常に詳しく数値例や仕訳が豊富ですごいです。特に企業結合会計なんですが具体的に示すと増加させる資本勘定の内訳の規定がかなり詳しく解説されています。ほかでこれほど細かい本はまだないです。●ほかに株式交換で完全子会社が帳簿上債務超過になっている場合の親会社の処理も掲載されています。これもほかの本では扱っていないです。●新株予約権の解説ががけっこう雑でした。これだとまだ全貌が分かりづらいです。子会社の予約権が親会社のそれに代わるのは分かりますが子会社の予約権勘定の処理はどうするのでしょう。●新設系の処理の場合子会社や消滅会社の処理が記されていません。試験等の場合あまり関係ないでしょうがちょっと不親切な気がします。●連結上の処理もやはりほとんどありません。法律上の計算書類というのは企業グループとその処理をあまり念頭においていないようですから仕方ないですね。この本は会計の本ではないので。●配当可能利益の計算はやはりこの本でも難しいです。私はもっと簡単な方法を知っているのであまりお勧めしません。